櫻本  逸男

Sakuramoto  Itsuo
学科

機械電気工学科

職名

教授

学位

博士(工学)

校務

学科主任、ロボコン実行副委員長

クラブ顧問

テニス部

メールアドレス

sakuramo@tokuyama.ac.jp

電話番号

0834-29-6277

FAX番号

電話と同じ

専門分野

生体力学
機械力学

研究テーマ

生体軟組織の機械的性質に関する研究
人工関節の機能高度化に関する研究
各種医療用機器の開発

教育ポリシー
教育活動の考え方

現在、電子回路、電気回路、機械力学、生体力学、創造製作などの科目を担当している。メカトロニクスの基本となる科目が多いが、記憶ではなく、できるだけ原理の理解をし、学生が理解したときの喜びを楽しむことができるような教育をしたいと考えている。

授業への取り組み

電気も機械も物理的な現象を取り扱うが、それを表現するための道具としての数学の知識も不可欠である。それらの物理現象を感覚的にイメージしながら数式と結びつけて考える習慣を養うことができるような授業をしたいと考えている。

研究ポリシー

研究分野は生体力学やバイオメカニクスであり、大学の医学部や工学部とともに研究プロジェクトを構成している。具体的には、CTスキャンなどで人間の脊椎や頭部の解析モデルを構築し、FEMなどの数値計算により事故や病気に対する力学的解析を行っている。そのためには生体組織の物性の調査が必要であるが、それらの試験に特化した自作の試験装置の開発・製作を行い、より解析に有用なデータの取得に努めている。ベースとなるメカトロニクス分野の知識を生かして生体組織の機械的性質の調査を行いつつ、解析結果を通して医学に貢献するとともに、人の役に立つような研究を行いたいと考えている。


授業科目
  • 創造製作Ⅰ(2年)
  • 電子回路Ⅰ(3年)
  • 電気回路Ⅱ(4年)
  • 機械力学Ⅰ(4年)
  • 機械力学Ⅱ(5年)
  • 工学実験Ⅱ(4年)
  • 工学セミナー(4年)
  • 生体機械力学(専攻科2年)
  • 機械制御工学総合実験(専攻科1年)
  • コンピュータ制御(3年)
教育上の能力に関する事項
教育方法の実践例
該当なし
 
作成した教科書・教材
該当なし
 
学校の評価
別紙のとおり

実務経験 特記事項
該当なし
 
その他
該当なし
 
職務上の能力に関する事項
資格・免許
高等学校教諭一級普通免許(工業) 昭和60年3月27日

山口県教育委員会昭59高1普第103号

特許等
関節置換施術時に使用されるテンサー 特許第4522343号 平成22年6月4日登録

(全体概要) 人工膝関節置換手術において、置換した人工膝関節による靱帯バランスを定量的に検出することにより、人工膝関節の諸元を最適なものに設定できるようにする。 (担当部分概要) 靭帯バランスを定量的に検出する部分のアイディアを考案した。 (発明者:櫻本逸男、鈴木昌彦、藤原邦彦)

実務経験 特記事項
該当なし
 
その他
該当なし
 
共同研究

科研費
 頸髄症に対する手術法の評価手法確立のための頚椎構造強度解析装置の開発と頚椎の動作
   基盤研究(C)、2004~2005(2年間)
 事故による脊髄損傷メカニズム解明に向けての脊髄の高ひずみ速度試験
   基盤研究(C)、2009~2011(3年間)
共同研究
 人工関節用UHMWPEの機能高度化に関する研究
   ナカシマメディカル、2001~2008(8年間)
 人工膝関節用靭帯バランスセンサーに関する研究
   帝人ナカシマメディカル、2014~2015(2年間)
 人体障害解析モデルのための脳-脊髄組織の機械的性質に関する研究
   豊田中央研究所、2013~2015(3年間)
 自動車シートを用いた人体骨格アライメントの分析および骨格モデル化に関する研究
   マツダ株式会社、2016~2018(3年間)
受託研究
 界面制御CNT コンポジット材料を用いた高機能人工関節の開発
   長野県テクノ財団、2011~2013(3年間)
テクノアカデミア共同研究
 振動ふるいにおける樹脂ペレット振動シミュレーションプログラムの開発
   徳山内燃機株式会社、2001年
 樹脂用新型選別機の開発
   徳機株式会社、2002年
 
 
 

技術相談の内容

大学医学部や医療関係の企業と下記の共同研究を行っています。対象は医学や医療分野ですが、ベースは機械工学や電気電子工学ですので、関連分野に幅広く対応できます。
1)軟組織用試験装置の開発・実験(医学部、自動車メーカーとの共同研究)
 ひずみ速度依存性を有する生体材料に対し、高速の変位速度(~ 106mm/min)で機械的性質の調査を実施する引張試験装置を製作しました。この装置を使用し、脳、脊髄などの生体組織の機械的性質を計測します。
2)人工関節に関わる開発・実験(医学部、医療機器メーカーとの共同研究)
 各種人工関節に関わる開発や基礎実験をしています。高分子材料である関節インサートの開発改良のために、その機械的特性を計測するための試験システムを自作し、計測を行いました。また、人工関節置換手術において靭帯のバランスを調整することは重要ですが、手術中に連続的に関節荷重と重心位置を測定するための装置を設計製作しました。
3)各種医療用機器の開発(医学部との共同研究)
 脊髄損傷患者のリハビリテーションを補助するため、動力を備えた低コストのリハビリ装置の開発を行いました。患者の踏力をひずみゲージでセンスし、設定した目標踏力を超えると音で知らせることにより、効果的なトレーニングを行える構造となっています。また、臨床振動覚検査を客観的に行うため、タブレット端末iPad(iPhone)を用いた小型・軽量・低コストの振動覚検査システムの開発を行いました。
 上記の応用として、各種の計測システムの開発および実験が可能です。